ひたちなか市の音と心を育てる子ども専門ピアノ教室　大塚美由紀ピアノ教室

【おとななのに??】

先日のレッスンでの会話。

保育園の年中さん5歳の女の子です。

「きょうほいくえんで

ころんでちがでちゃったんだけど、

あたしぜんぜんなかなかったよ!」

「そっかー、えらかったね!」

「みゆきせんせいもなかないよね?」

「そうね、転んだりケガをしたりでは

さすがに泣かないけれどね…(笑)。

でもね、ついこの前も

先生も泣いたことがあったのよ。」

「ええーーーっ!!!!!

おとななのに??」

「CDでね、すごくきれいな音楽を聴いていたらね、

何か勝手に涙があふれてきちゃったの。」

「いたくないのになみだがでるの??」

「そう、涙が出る時って痛い時や

悲しい時だけじゃないのよ。

音楽を聴いて、この曲きれいって心から

そう感じた時にも自然に涙が出ちゃうのよ。」

「ふーん。おとななのになくんだ…。」

私が聴いていたというこのCDは

ラフマニノフのシンフォニーでした。

美しい音楽が心の琴線に触れて

勝手に涙があふれてくるという体験は

5歳のお子さんには当然まだ未知の体験で

私の説明だけでは理解が難しく、

最後までポカーンとした

かわいらしい表情をしていました。

ピアノのレッスンに通うことによって

これからも感性を磨き、

いつか私と同じ体験をしてもらいたい…。

美しい音楽に素直に感動できることは

お子さんたちの人生がきっと豊かになるから…。

私はレッスンと私の演奏を通して

そのお手伝いがしたい。

最近、私の教室の生徒たちのお母さま方に

「こんな厳しい時代だからこそ、

ピアノや音楽がこの子の心の支えになって

これからの人生の苦難を

乗り越えていってくれたら…。」

ということを言っていただくことが多くなり、

私は、「音楽」と

「子どもの教育」に関われる仕事に就いた

冥利に尽きる気持ちと

改めてその責任の重さに

身が引き締まる思いでいっぱいになりました。

私の今の夢は、

コロナの影響でストップしている演奏活動を

今までのように再開できるようになること、

そして

コロナが完全に収束したら、またいつか

東京にオケの演奏会を聴きに行くことです。

ピアノソロでもオーケストラでも、

コンサートでもCDでも、

素晴らしい演奏を聴いた時って

私はいつでもどこでも勝手に泣いてしまうので、

コンサートを聴きに行った時は本当に大変なんです。

周りのお客様のご迷惑にならないように

声を殺さなくてはいけませんので…(苦笑)

実は去年聴きに行ったコンサートでも大変でした。

でも、それだけ、聴かせていただいた演奏が

素晴らしかった!!ということなんです☆

どうか一日も早くコロナが収束しますように…。

(2020年8月2日掲載)

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